人は色々な事を抱えて生きている…
私は、もうあと2年で60代に突入する年齢ですが、
それなりの年月を生きてきて、はっきりと分かった事があります。
決して特別な事ではなく、当たり前と言ったら当たり前の事なのかもしれないのですが、自分の中では大きな気付き・自覚…となったのでした。
①30代での気付き
私は引っ込み思案で人付き合いが苦手なタイプでした。
(社会に出て、かなり変われましたけど…)
決して上に立ったり、目立つタイプではないため、人の輪の中心で輝いている人を見ると、自分と違って大きな悩みなんかなく、幸せなんだろうな…と思っていました。
ところがどっこい…
意外とそうでもないんですね。
色々な人達と話をするようになるうちに、はたから見て、自分よりずっと恵まれて幸せそうな方々も実は色々あるんだな、大変な経験をされているんだな…と気付かされました。
死産した小さなわが子を泣きながら腕に抱いた…
結婚してまもなく、愛する夫が突然亡くなってしまった…
お姑さんから考えられないようなひどい陰湿ないじめを受けている…等々
表面的には明るく元気で、積極的で、優秀で、裕福で…
でもそれぞれ色々な事を抱えて生きているんですね。
②40代での気付き
子どもがまだ小さい頃、自分や夫や周りの親族にさまざまな問題がほぼ同時期に重なって起こり、とっても大変な年がありました。
両方の母にこちらで対処しなければならない問題が。
マンションの片付け・処分・相続手続き、入院の世話、施設入居の世話…
特に夫の母は問題の多い人で、フォローが大変な事がたびたび起こりました。
私はストレスからか次々に体の不調に襲われ、あげくに夫も体をこわして仕事を辞め、働けなくなり…
なんでこんな大変なことばかりあるんだろう…と精神状態最悪でした。
でも、その大変な時期を乗り越えて、しばらくたった頃、ある時ふっと思ったのです。
「人生って面倒くさいものなんだな」って…
「日々の面倒と思う事柄にも、ひとつひとつ丁寧に対処していくのが人生なんだな」って…
何かひらめきに近い感覚でした。
それからあまりイライラすることが無くなって、覚悟のようなものが自分の中にできたように思います。
でもやっぱり、日々の仕事や家の事など、ストレスや怒りを感じる場面は多々ありまして、心の中で「ふざけんな」「ふざけやがって」…と悪態をつく事も一度や二度ではありません…。(スケバン刑事、たびたび登場…)
とりあえず、寿命が尽きるその日まで頑張ってみよう…と思っている今日このごろです。